子育てママの相談室

子育て頑張りすぎていませんか? 赤ちゃんの気持ちに気付いていますか?
子育てママの相談室から助産師・福田純子が 楽しい子育てを応援する小さなエッセイお届けします。
うれしいことも悲しいことも楽しいことも苦しいこともみんな人生の宝物。

赤ちゃんのこと

予防接種について


寒くなりました。
もう12月ですから当然ですが・・・。
インフルエンザも下火になリませんね。

赤ちゃんはインフルエンザにならないと言われていますが
生後4ヶ月の赤ちゃんがインフルエンザになったという報告もあり
油断はできません。

通常生後3ヶ月位までは熱を出さないといわれています。
それは胎児のときに母親から移行した免疫のおかげです。
その免疫は月日とともに消えていくので、生まれてからは
母乳を通して母親の免疫が移行します。
生後4ヶ月頃はその移行期で
生まれながらの免疫から、出生後に獲得した免疫が入れ替わっていきます。

予防注射は薄めた病原菌で病気にかかったように見せかけて
体の中でその病気に対する抗体をつくり免疫機構をつくるものです。
風疹(三日ばしか)や耳下腺炎(おたふくかぜ)のように
子供の頃にかかったほうが軽くすむ病気もありますが
結核や麻疹(はしか)やポリオのように感染すると命に関わったり
重い後遺症を残したりする場合もあり
また、感染性が強く社会的に問題となる場合もありで
戦後、様々な感染症が蔓延するなかで
子供たちの命を守るために弱毒性のワクチンが開発されてきました。

ところがそうした予防接種のために麻痺が残ったり
重症な副反応を引き起こして後遺症が残ったりする場合もあり
そのような場合に対応する方法がないために
予防接種はしない、と一切を拒否する方もいます。

感染症で1000人の子供たちが死んでは困る、
1000人の子供たちの命を守るためには
10人くらいはそうした副反応がでても仕方がない、
というのが国の方針だった時代です。

そうした国の方針に異議を唱えている団体もあり
かつては強制だった予防接種は、今は任意になりました。
その代わり、副反応が出ても親の責任。
予防接種しないで病気になっても親の責任。

で・・・迷う方が出てきます。
育児相談をしていると、予防接種はしたほうが良いのかと聞かれます。

で・・・行政的には、受けたください、といってはいけないようです。
あくまでも任意ですので。

ほとんどの方は予防接種を受けたほうがよいという小児科医の勧めで
受けています。
国が推奨している予防接種は無料ですが、それ以外は有料です。

私が相談を受けた場合は
薦められても納得できなければ無理に受る必要はありません。
薦められて納得できれば是非受けてください。
と答えるようにしています。

生後3ヶ月からはじまるツベルクリン反応。3種混合・・・
親の責任の重さを実感するときですね。

赤ちゃんの聴力について

前回は赤ちゃんの目について述べました。
今回は赤ちゃんの聴力について。

赤ちゃんの耳はいつから聞こえるのでしょう。

様々な研究の結果から妊娠25週前後で既に聞こえるのではないかと言われています。
胎児心音を聴くドップラーや分娩監視装置やエコーでお腹をなでる音は
お腹の中の赤ちゃんにはヘリコプターの爆音のように聞こえるのではないかと
いった研究者がいました。当然テレビの音やママとパパの話し声も聞こえているし
ママの心臓の音や羊水の流れる音は、子守唄なのかもしれません。
妊娠中に良い音楽を聴いたり、楽しい会話をしたり、ママがリラックスしていることは
とても赤ちゃんにとって心地の良いことのようです。
胎教といういう考え方も、そうしたところから出ているようです。
生まれたばかりの赤ちゃんが泣き止まないときに聴かせるCDやオルゴールがありますが
ドクドクという心臓のリズムを聞いたことがあるでしょう。あの音を聞かせると
安心するのか、不思議と赤ちゃんが落ち着いてきます。
胎教で音楽というと、クラッシックでなければと思いがちですが、そんなことはありません。
クラッシックは誰の心をも落ち着かせる揺らぎがあるようですが、好きな音楽は人それぞれ。
ロックを聴いて落ち着く人もいれば、ジャズが大好きという人もいます。
名曲を聴くことが大切ではなく、ママが好きな音楽を聴いて、
何よりママがリラックスして心地良くなることが大事です。
生まれた赤ちゃんに妊娠中に聴いていた音楽を聴かせると、やはり良い表情になります。
ちゃんと聴いていた証拠です。

生まれたばかりの赤ちゃんの聴力はかなりのもので、
大人が聞こえる周波数の枠外の音まで聞こえています。
私が出産したとき、赤ちゃんの聴力について研究している耳鼻科の医師がいて
私も実験に協力しましたが、生まれて2日目頃に聴力検査をしたところ
私たちの耳では聞こえないかなりの音が聞こえることが実証されました。
赤ちゃんの聴力が生後何日目が一番良くなるのか、
あるいはどの程度の個体差があるのかまでは、まだまだ研究が必要のようですが
赤ちゃんの聴力はその後、徐々に「普通」になり25歳をすぎるとぐんと落ちてくるそうです。
恐るべし! 赤ちゃん!
私たちの心の声なき声も聞き分けているのかも・・・・?

昔は生後半年くらいで、呼んでも振り向かないとか、音がしても反応しないとかで
耳が聞こえないことに気付くことが多かったのですが、
今は出産施設で聴力検査をするところが増えています。
耳がの聞こえが悪い場合、なるべく早くから治療することで聴力を回復できたり
言葉の習得に遅れが出ないようにするために
県でも小児科医とともに聴力検査を勧めています。
ただし、今のところ自費なので、全員が聴力検査を受けているわけではありません。

出産施設で聴力検査をうけなかった場合、耳が聞こえているのか心配な場合は
静岡市では保健福祉センターに検査の窓口があるので相談してみてください。
耳の聞こえは、言葉の遅れにつながるので、早い段階で周りが気付いてあげることが
大切です。

生まれたばかりの赤ちゃんでも、ママの声のトーンでママの機嫌がわかります。
オムツを替えるとき、抱っこするとき、寝かせるとき、返事はしなくても
ちゃんと赤ちゃんは聞いています。いっぱい話しかけてあげてください。
もちろんお腹のなかにいる赤ちゃんにも。
言葉が話せるようになったとき、それまでたくさん話しかけられた子は
ちゃんと言葉が理解ができて話せるようになります。
赤ちゃんの潜在意識にはいった言葉は赤ちゃんの宝物になりますね。

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