出産前の乳房の手入れは賛否両論で様々。
でも乳頭の手入れは是非やっていただきたい。

妊娠中は個人差はありますが、乳頭から分泌物が出ています。
それは、乳頭を乾燥から守るための物です。
乳頭が乾燥すると切れやすくなります。
日照りのときの乾燥した大地のようになってしまうと痛くて授乳はできないし、傷を作ってしまいます。
それを防ぐために乳液のように油分を含んだ分泌物が出て保護しています。
空気や衣服の接触から乳頭を守っています。

ところが、その大切な分泌物も溜まってきてしまうと汚れの原因になり、乳腺を詰まらせ、乾いた分泌物がべたべたに乳頭にくっついて、いざ授乳という段になって非常に困ることがあります。

具体的には
入浴時に乳頭をそっと丁寧に洗ってください。
石鹸でゴシゴシはダメです。乾燥して傷つけてしまいます。
乳頭はお湯で、指先でそっと丁寧に洗いましょう。

既に汚れでべたべたしている場合は入浴前にコットンにオリーブ油をつけて乳頭パックし汚れを浮き出させて、その後お湯で洗います。

ひどい汚れの場合は、一度にとろうとしないで数日かけてきれいにしていきましょう。

お腹が張りやすいときは、乳房や乳頭を触ったりすると更に張ってしまうことがあります。
気をつけなくてはいけない方は、陣痛が始まってからでも十分。
陣痛が始まったら、赤ちゃんが吸える状態であるかをチェックしましょう。
出産を前にして、お乳のお手入れどころではないないかも知れませんが赤ちゃんを産んだ瞬間からお母さんになるのです。
大切な赤ちゃんの、大切なお食事はママのおっぱいです。
初乳には免疫も栄養もたっぷり。

食事の時には清潔な食器で、美しく盛り付けるように大切な赤ちゃんの食事も最善の食事を用意してあげましょう。

清潔なおっぱい、おいしい母乳、なにより優しい声かけ、お母さんの匂いに包まれ、暖かな胸に抱かれる至福のひとときを赤ちゃんに与えてあげましょう。
赤ちゃんは母乳を飲みながら、愛される喜びや安心や満足を学習していきます。

乳頭の手入れは、その第一歩。
もう、いつお産になっても良い時期に入ったら乳頭を清潔に、咥えやすいよう形を整え、赤ちゃんが力強く吸っても乳頭が傷ついてしまわないよう触り慣れておくことも大事です。
特に乳輪の色素が薄い方は、皮膚が弱く傷つきやすいのでしっかり触り慣れておきましょう。

ところで、授乳用の消毒綿は皮膚にダメージを与えることもしばしば。
普段のお手入れに消毒綿は必要ありません。
乳頭がかさつきやすい方は、オリーブ油やアーモンド油を指先につけて
乳頭をマッサージすると良いでしょう。