出産し初めての授乳はどきどきわくわく。
楽しみでもあり、不安でもあり・・・
初めて我が子がおっぱいに吸い付いてくれた瞬間の感動は
思い出しただけでも感激で胸がいっぱいになりますね。
「あっ、吸ってる」と初めての感触にほころぶ笑顔は格別です。
ところが、いくら本能とはいえ、
最初から上手におっぱいに吸い付く赤ちゃんばかりとは限りません。
ママも赤ちゃんも、どちらも新米ですから
上手に出来なくて当たり前。
抱き方、吸い付かせ方、吸わせる前の乳頭の準備、母乳の形、
産後の疲労度、赤ちゃんの体重、週数、産まれ方や産まれた後の状態など
様々な条件が重なって結果的に「出来る」「出来ない」になるのです。
最初から上手にできないからといってあせらないことです。
あせると気持ちの上でも体にもプレッシャーがかかり
ますますタイミングを掴めなくなってしまいます。
妊娠したことがわかったときから大切に育ててきて
いつ陣痛が来るのか不安な毎日を過ごしながら
やっと出産し、すべてが解決したかのように思えてしまいますが
実際は、そこからが次のステージへのスタート。
まず産後の疲れをしっかり癒して、乳頭の手入れをして
助産師のアドバイスを受けながら抱き方、吸わせ方を工夫したら
あとは、赤ちゃんが大きな口をあけてパックンと吸い付くのを待ちましょう。
「ほら、準備はOK! さあ、どうぞ。あなたも大変だけど生きるための第一歩。
頑張って・・・」と祈りを込めて授乳しましょう。
最初は上手に出来なくても
「大丈夫、退院までのはちゃんとできるようになるからね。
あせらないでママと一緒に頑張ろうね。」
ときどき、どうして出来ないの・・・って泣き顔になってしまうママ。
でも、大丈夫。きっとできるようになります。
頑張ろうと、前向きに挑戦していく姿勢は必要だけど
頑張りすぎてママ自身や赤ちゃんを責めてはいけません。
自身のあせる気持ちはぐっとこらえて、赤ちゃんにも自分自身にも
「大丈夫、きっとできる様になるからね。ゆっくりやっていこうね」
赤ちゃんの発育をじっと待つこと、それが原点。
スローライフなんて特別なことのように取り上げられるほど
様々なことがスピーディにできることが評価されてしまいがちな現代。
そのなかで変わらない子育ての原点。
「待つこと」