子育てママの相談室

子育て頑張りすぎていませんか? 赤ちゃんの気持ちに気付いていますか?
子育てママの相談室から助産師・福田純子が 楽しい子育てを応援する小さなエッセイお届けします。
うれしいことも悲しいことも楽しいことも苦しいこともみんな人生の宝物。

2010年02月

母乳育児を始めるにあたって

先週はすっかり入力を忘れました。
忘れっぽいのは今に始まったことではないですが・・・反省!


母乳育児を始めるにあたって・・・

出産までは、出産そのものが大きな目標でしたね。
母児ともに無事に出産できるだろうか、
陣痛には耐えられるのだろうか、
何より、ちゃんと産めるのだろうか・・・などなど。
妊娠中は子供が生まれてからの生活に思いを巡らし
いろいろ準備するのが楽しくもあり、母親教室や
先輩ママの話を聞いて知識を蓄え、自分なりのお産や
子育てをイメージしてきたことと思います。

授乳についても、母乳で育てたいと願う人が圧倒的に多く
母乳育児が母と子の心身に及ぼす様々なメリットを思えば
当然のことと思います。
母乳育児のメリットは知れば知るほど奥が深く、
絶対母乳で育てたいと強く望む方がいるのも頷けます。

ところが、その実際となると人さまざまで
完全母乳育児を目指し妊娠中から乳房の手入れをしっかりしていたから、
さぞかし良いだろうと思っても、実際は赤ちゃんが上手に吸えなかったり、
逆に
何となく産んじゃって何となく母乳出ちゃって・・・という
成り行きに任せっぱなしママもいて、案外赤ちゃんも上手に吸えて・・・
努力と結果は必ずしも一致しないのが現実です。

非情な現実ですが
努力したからといって、必ずしも思い通りの結果になるとは限りません。
だからといって何もしなければ、良い結果を得られないこともあります。
よい結果を望むならそれなりの準備や努力は必要です。
これは母乳育児に限らず、すべてに当てはまる公式です。

「人事を尽くして天命を待つ」ということわざがありますが、
結果は結果として受け入れて、軌道修正しながら進めていきましょう。
あんなに頑張ったのに、どうして?
こんなに頑張っているのに、どうして?
と自分を責めないでください。
ちょっとしたきっかけでうまくいくことがあります。
入院中は自分の思いを助産師に正直に伝えて援助してもらいましょう。

「天命を信じて人事を尽くす」
大丈夫、きっと全てはうまくいくと信じて適当に頑張ってみましょう。
頑張りすぎは息が続かないのでお勧めできません。
ほんのちょっと今いるところから足を前にだしてみましょう。
日々赤ちゃんはものすごいスピードで成長しています。
赤ちゃんの成長の力を信じて、ほんの少し頑張っていきましょう。


ママの発熱

授乳期間中に発熱した場合はどうしたらいいでしょう。
極論をいえば、伝染病でない限り授乳はしても構いません。
ただし伝染性のウイルス感染症で発熱した場合は
母乳そのものからの感染より、手や咳などの接触感染、飛沫感染が
問題になります。
ウイルスは細胞の透過性が高いので母乳の中に出てきます。
しかし、人の体の不思議なところは、母乳の中にウイルスがあっても
それを制御する物質も含まれているので、母乳そのものからの
感染は滅多にないようです。
インフルエンザも同様で、母乳そのものより
母乳を与えるという行為そのものが感染の原因になるようです。
一般的には、ママが発熱しているときの母乳は質が悪く、
膿が混じっていることもあるので、与えないほうが良いという意見もあります。
逆に感染性の病気ではなくても、乳腺炎などでは母乳に膿が混ざっていることもあり
膿が混ざった母乳を飲ませることと、母乳を中止することの
どちらが赤ちゃんにとって利益があるかということからいえば
たとえウイルスや膿が混じっていても、免疫の含まれる母乳を中止することの
デメリットのほうが大きいとする意見もあります。
どちらも、もっともな意見です。
どちらが正しいとも、まちがっているともいえません。
その時々の状況で判断するしかありません。
熱の為に、非常に体力が弱り体調が悪いのであれば
授乳は中止したほうが良いでしょうし、
お乳が張って仕方なく、寝ながらでも飲ませたほうが楽になるのであれば
飲ませたほうがよいでしょう。
熱が出ている母乳を与えることに抵抗や迷いがあるなら
中止して熱が下がるまでミルクにして、母乳は定期的に絞って捨てましょう。
発熱中たとえ張っていなくても、定期的に絞っておかないと
熱が下がって、さあ授乳というときに出なくなってしまいます。
経験から言えば、ママが風邪やインフルエンザで発熱したときに
授乳して、赤ちゃんが感染したり具合が悪くなったことはありません。
だからといって、たぶん大丈夫とは答えられますが、
全く安全であるともいいきれません。
薬も同じことで、鎮痛剤や風邪薬、薬と呼ばれるものは
たいてい母乳に出ます。
でも、強い精神安定剤以外なら大丈夫といわれています。
大丈夫、というのは赤ちゃんに悪い影響がないということです。
母乳を通してウイルスも、細菌も、薬の成分もいくけれども
大丈夫ということです。
ですから、受け手である赤ちゃんの体力が弱っているとか
未熟児であるとか、哺乳力が弱いとかいった場合は
中止したほうが良いでしょう。
母乳を中止するかどうかは、赤ちゃんにとって
母乳のメリットよりデメリットのほうが大きい場合や
ママの負担が大きく苦痛を感じたりする場合などを目安に
判断するとよいでしょう。
一般的な風邪による発熱なら、授乳を続けても大丈夫だし
薬を飲んでも差し支えありません。
多分、みなさん、出産の後に抗生物質や鎮痛剤を飲んでいるはず。
まだまだ寒いので、油断しないで自己管理していきましょう。

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