どの赤ちゃんも生まれたときの血液は、母親の胎内にいたときの
胎盤を通して赤ちゃんに流れていた母親の血液です。
生まれてくると赤ちゃんは臍帯を切られて、独立した存在になります。
血液も赤ちゃんの体の中で作られ始めます。

胎内にいたときの血液は壊れて、新しい血液に代わっていきます。
その壊れていく血液の代謝産物が皮膚を黄色に染めるビリルビンです。
本来肝臓で処理されるはずが、未熟な赤ちゃんの肝臓機能が
壊れた血液の処理に追いつかず起こる現象ですので、
たいていどの赤ちゃんにも見られます。

赤ちゃんは生後数日すると黄疸が出てきます。
ビリルビンが皮膚を黄色く染めているのです。
多かれ少なかれ、どの赤ちゃんも黄疸は出てきます。
黄疸の程度は様々ですが、もともと黄色人種である日本人は
白人より強く出てきます。
その指数は生後日数によって異なります。

簡単に調べる方法として光がピッと出る機械をおでこに当てて
指数をはかる方法があります。
見た目の黄色とほぼ一致します。
皮膚の黄色い度合いが強い場合は血液検査で確認します。

黄疸の程度が基準内なら生理的新生児黄疸です。
黄疸の程度が基準を超えた場合は、治療の必要があります。
脳の細胞まで黄色に染まって脳の障害を起こすことがあるので
その場合は、皮膚に紫外線を当てる光線療法と呼ばれる治療をします。
また、しっかり哺乳量を確保して便からビリルビンを排泄させることが必要です。

母乳の中には黄疸を強くする因子が含まれるため
母乳で育てている赤ちゃんのほうが黄疸は強く出る傾向があります。

そのため、以前は黄疸が出てくると母乳を中止して
ミルクにするよう指導されることが多かったようです。
しかし母乳性の黄疸は、長い期間続きますが、
見た目ほど血液検査の指数は高くない場合があります。

そのため今では黄疸が強くなっても母乳を続けるのが一般的です。
黄疸のために母乳を中止する必要はありません。
ただ保育器内で光線療法をする場合は、できるだけ光線療法の中断を避けるため
直接の授乳ではなく、搾乳した母乳を与えることになります。
ベッド型の光線療法は背中から光線をあてるので、直接授乳が可能です。

どちらにしても、黄疸が強くなったからといって、
それが母乳を中止する理由にはなりません。