子育てママの相談室

子育て頑張りすぎていませんか? 赤ちゃんの気持ちに気付いていますか?
子育てママの相談室から助産師・福田純子が 楽しい子育てを応援する小さなエッセイお届けします。
うれしいことも悲しいことも楽しいことも苦しいこともみんな人生の宝物。

授乳の姿勢について

母乳を与えるときの姿勢は、とても大切です。
出産後の骨盤のゆがみから来る不自然な姿勢や、
赤ちゃんに乳首を吸わせることに、ついつい真剣になってしまって
前かがみになってしまったりすると
疲れてしまうばかりか、赤ちゃんも飲みにくく、
乳腺はきちんとした流れを作ることが出来ず、
おっぱいが張ってしまって、乳腺炎を引き起こす等など
様々なトラブルに結びついてしまいます。

はじめて座って授乳をするときは、
どこの施設も助産師が指導にあたるはずですが(そうであって欲しい・・・)
それでもなかなか要領が得ないまま日を過ごしてしまい
きちんとした授乳姿勢(ポジショニング)がとれないまま退院することも
ままあります。

授乳がすごく疲れるとか、上手に抱けないときは
遠慮せず何度も指導を受けてください。
授乳が最初から上手に出来る人は、稀です。
ほとんどの方は、なんとなくしっくりこない抱き方のまま、
こんなものかなと自己判断してしまいます。

ポジショニングが少々悪くても母乳分泌が最初から良いと
母乳はそこそこ飲めるので、それで良しとしてしまいがちです。
そのような場合でもポジショニングをきちんとすると
哺乳効率がアップし同じ時間で驚くほど飲めるようになります。

逆に、母乳分泌は良く赤ちゃんも吸っているのに量にならない場合は
ポジショニングが悪いために、しっかり舌を巻き込めないでいることがあります。

母乳の分泌量は日を追うごとに上昇してくるのが一般的ですが
そのためには「赤ちゃんが上手におっぱいを飲む」ということが大事です。

ママも赤ちゃんも最初からきちんとした姿勢を覚えましょう。

まず、ママの姿勢。
*授乳の前に大きく肩を回しましょう。2~3回づつ。
背泳をするときのように、大きく後ろへ。
クロールをするときのように大きく前へ。
手を上に 上げて背伸び。上半身のストレッチ。
これだけで乳腺を取り巻く血液やリンパの流れが良くなります。
*背筋をしゃんと伸ばして胸をつきだすようにしましょう。
赤ちゃんの口に乳首を入れようとして前かがみになると
逆に赤ちゃんとママの体はフィットしなくなってしまいます。
乳首は赤ちゃんの口に入れるのではなく、赤ちゃんがママの乳首をぱくんと
咥えられるように赤ちゃんの上唇あたりに乳首を置いて位置あわせしてあげます。
*肩の力はぬきましょう。自然に腕を下におろしたなかに赤ちゃんがいるようにします。
*赤ちゃんの首は肩に近い首の付け根辺りを固定します。
頭を支えると前屈姿勢になってしまい飲みにくくなります。

赤ちゃんの姿勢
*ママのお腹と赤ちゃんのお腹が向かい合わせになるようにしましょう。
*赤ちゃんの首からおしりにかけてはまっすぐに。
体が上をむいて、首だけママのほうでは、ねじれてしまって飲みにくい。
また頭を持ってしまったり、お尻を持ち上げてしまうと
前屈姿勢になり、胃が圧迫されてたくさん飲めない。
*ママの乳輪部までしっかり咥えさせましょう。
浅い咥えでは、飲めないだけでなくママの乳首を傷つけてしまいます。

ママの姿勢と赤ちゃんの姿勢がきちんとできると
母乳も良く出るようになり、赤ちゃんも上手に飲み、
授乳することが楽しくなります。

めざせ! らくらく母乳育児!

母乳量測定について


母乳量測定については賛否両論があって、行っている施設と
全く行っていない施設、必要に応じて行うなど様々です。

母乳量の測定は、授乳前に体重を測り、授乳。授乳後、体重を測り
その差が、赤ちゃんが母乳を飲んだ量というわけです。
赤ちゃんが、どのくらいママの母乳を飲むことが出来るかを知るために行います。
母乳測定した量は「母乳がでる量」ではありません。
赤ちゃんが「飲んだ量」です。
よって、測定した母乳量だけで、母乳の分泌の良し悪しを判断することは軽率です。

母乳量測定について賛否両論があるということは、必ずしもメリットばかりではないからです。

メリット
*母乳量測定することで哺乳量を知ることが出来る。

赤ちゃんがしっかり吸っているのに量にならない場合
・母乳生産量不足
→自然な経過では出産後2~3日ころから生産量がアップ。
→適度な乳房刺激のマッサージ、十分な休養と栄養などが必要。

・母乳分泌量不足
→生産はされているのに乳腺のなかで溜まってしまい外に出にくい。
→乳腺開通をしっかりして、上半身のストレッチなどで血流、リンパの流れをよくする。

乳緊もあり母乳分泌は良いのに量にならない場合。
・授乳の姿勢がいまいち
→ママも赤ちゃんも快適な無理のないポジションの工夫。しっかり乳輪部まで深く咥えさせる。

・哺乳力が弱い
→早産や低出生体重の赤ちゃんは、力をつけてくれるまで忍耐強くまつ。
→すぐに疲れてしまう場合は無理せず搾乳した母乳を与えることも考慮する。
→哺乳力はだんだん強くなるので練習は大事。赤ちゃんの発育をみながら練習していく。
→1回の授乳で量的には十分といえなくても、そこそこ量になってる場合

・赤ちゃんが寝てしまう
→授乳の間隔を短くして泣いたら授乳をしていく
→ママが疲れない限り赤ちゃんの要求に合わせた頻回授乳。

・赤ちゃんが泣いてしまう
→生後日数に合わせたミルクの補足。
→ミルクをたくさん飲んでしまったあと長く寝すぎてしまうのは与えすぎ。
→だいたい3時間くらいでお腹が空くくらいで調整する。
→あるいは乳房のトラブルを起こさない程度の補足とする。

以上のことはママ一人では判断できないことも多いので、スタッフと相談しながら進めていきましょう。
といっても、スタッフによって指導がばらばらだったりすることもあるのが現状。
あくまでも母乳育児を推進するための母乳量測定なのですが、
スタッフの価値観や母乳育児への思い入れは様々で、数学のように答えがひとつではない状況では
指導方法を一本化することの難しさを感じています。
それによって振り回されてしまうママたちには申し訳ないのですが、
子育てしていく上での最初の難関だと思ってください。
子育て上の様々な出来事の中で、専門家の指導は必ずしも同じではありません。
道はいくつもあり、アドバイスも幾通りもあり、最終的には納得して選んでいくのは
ママ自身です。責任回避のように聞こえるかもしれませんが、指導するスタッフは
価値観や思い入れは違っても、それぞれにより良い方法をアドバイスしています。
何人ものスタッフから違う意見が聞かれたときは、逆に道はひとつではなく
選択肢はいくつもあると緩やかな視点で自分のやり方を見つけていって欲しいと思います。

母乳量測定はあくまでも目安です。今日少ないからといって、ずっと少ないわけではありません。
生後数ヶ月の授乳量は体重増加に反映され、体重増加は赤ちゃんの発育に反映されるので
体重が増加していることは大切なことです。
しかし、不思議なことに哺乳量イコール体重増加かといえば、そうでもなく、
赤ちゃん側の栄養吸収率もあるので、そこそこの量でもしっかり体重が増える子もいます。

*デメリット
・母乳測定量が少ないとママは落ち込んでしまう。
・「これしか出ない」と自分を責めがち。
母乳量測定は、ともすれば、数字に一喜一憂し、赤ちゃんの満足した表情よりも数字に目がいき
数字で全てが示されないと不安になるママを作り出してしまう恐れがあります。

マニュアル化できないのが子育てです。
どうしたらいいのか迷いの中で、自分を見つめ、赤ちゃんを見つめ、感じて、考えていくことが
子育てなのだと思います。「育児は育自」まさしく自己成長のときですね。



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